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微分方程式の種類

■微分方程式の種類

 微分方程式を扱うにつき、まずは微分方程式に関する用語をおさえておきたい。

 

 常微分方程式:独立変数が\(1\)変数の場合の微分方程式

 偏微分方程式:独立変数が\(2\)変数以上の場合の微分方程式

 

 線形微分方程式:未知関数や導関数の\(1\)次の項のみが含まれている微分方程式

 非線形微分方程式:線形でないもの

 

 

微分方程式というのは、方程式の中に導関数を含んでいるようなもののことをいう。

 

たとえば、

 \(x=3x-8\)

のような式があったとする。

これを\(x\)についての方程式、というが、微分方程式は、ここでいう未知数\(x\)が未知関数であったり、導関数であったりするようなもので、たとえば、

 

 \(\displaystyle\frac{df(x)}{dx}=3x-8\)

 

のような式をいう。

 

このとき、\(f(x)\)は\(x\)を独立変数に持つような関数で、独立変数は\(1\)つしかないから、「常微分方程式」に区分される。

また、微分している回数は\(1\)回だけであるから、このような方程式を\(1\)階の常微分方程式」という。

 

微分の回数を階段になぞらえて、\(1\)階、\(2\)階、と呼ぶ慣例があるので、「\(1\)回」の誤植ではないことも確認しておく。

 

次に、右辺に注目してみよう。仮に\(y=3x-8\)というグラフを描いたとすると、そのグラフは直線になる。\(1\)次関数はグラフ化すると直線になるのである。こういう形状を「線形」のグラフと呼ぶ。「線形」と「\(1\)次」はほぼ同じ意味として考えておいてもいいだろう。

 

右辺に線形な式が与えられている方程式であるから、この場合、この式を「線形微分方程式」と呼ぶ。

 

つまり、

 

 \(\displaystyle\frac{df(x)}{dx}=3x-8\)

 

は、全ての用語を盛り込めば、線形\(1\)回常微分方程式ということになる。

 

 

左辺の微分の回数が\(2\)回になった方程式

 

 \(\displaystyle\frac{d^2f(x)}{dx^2}=3x-8\)

 

であれば線形\(2\)回常微分方程式

 

 

さらに右辺の式が直線ではない方程式

 

 \(\displaystyle\frac{d^2f(x)}{dx^2}=2\sin x+3\)

 

のようになれば非線形\(2\)回常微分方程式ということである。