■独立変数と従属変数
\(y=f(x)\)という関数があったとする。
このとき、\(x\)を「独立変数」といい、\(y\)を「従属変数」という。
仮に、\(y=2x+3\)という関数があったとすると、\(x\)が独立変数で、物理では測定した値などは\(x\)に代入することになる。
\(y\)は\(x\)の値が変化することに、セットで変化するため、「従属」と名付けられている。
\(z(x,y)=2x^3y^2+3x^2y^3+4xy^4\) だとどうだろうか。この場合、\(x\)と\(y\)がそれぞれ独立変数である。\(x\)が変化しても\(y\)には変化する要素がなく、逆に、\(y\)が変化しても\(x\)が変化することはない。互いに独立している。
一方で、\(z\)は、\(x\)や\(y\)に対して従属変数である。\(x\)が変化すれば\(z\)も変化するし、\(y\)が変化しても\(z\)は変化する。
関数\(f(x)\)を\(x\)で微分した微分関数\(\displaystyle\frac{df}{dx}\)だとどうだろうか。
このときは、\(f(x)\)の中身には\(x\)についての関数が入っているはずだから、その中身が多項式であるのか指数関数なのか、三角関数なのか、そんなことは気にすることもなく、\(x\)が変化すればセットで変化すると分かる。
\(\displaystyle\frac{df}{dx}\)と書かれてしまえば、大概の場合、”分母”に使われる\(x\)のような文字は「独立変数」と考えていい。一方で”分子”に位置する\(f\)は、きっと\(x\)の関数であって、\(f(x)\)のことを言うのであろうから、「従属変数」と考えてまず間違いはないだろう。
もちろんすべてがこうだということではないが、ふつうは微分式の”分子”に「従属関数」、微分式の”分母”に「独立変数」があると考える。