■接平面の方程式
1変数関数については、その関数に対する接線の方程式を考えることができる。
これに対して、関数が仮に2変数の関数であっても同様に、その関数に対する接平面の方程式を考えることができる。
関数\(z=f(x,y)\)上の、ある点\((x_0,y_0,z_0)\)における接平面の方程式は、
\(z=\displaystyle\frac{\partial f(x_0,y_0)}{\partial x}(x-x_0)+\displaystyle\frac{\partial f(x_0,y_0)}{\partial y}(y-y_0)+z_0\)
で与えることができる。
▼接平面の方程式
\(z=\displaystyle\frac{\partial f(x_0,y_0)}{\partial x}(x-x_0)+\displaystyle\frac{\partial f(x_0,y_0)}{\partial y}(y-y_0)+z_0\)
■接平面の方程式の例
たとえば、極面\(z=x^2+y^2\)があったとしよう。その曲面上の、そうだな、仮に\((1,1,2)\)という点をとったとして、この点における接平面がどのような式で表されるのか考えてみることにしたい。
なんてことはない。単に公式に数字を代入するだけの話である。
\(z=\displaystyle\frac{\partial f(x_0,y_0)}{\partial x}(x-x_0)+\displaystyle\frac{\partial f(x_0,y_0)}{\partial y}(y-y_0)+z_0\)
における、微分の部分から計算しよう。
\(\displaystyle\frac{\partial z(x,y)}{\partial x}=2x\)
であるから、微分して求まった座標に接点を代入すると、
\(\displaystyle\frac{\partial z(1,1)}{\partial x}=2\)
である。同様に\(y\)成分についても、
\(\displaystyle\frac{\partial z(x,y)}{\partial y}=2y\)
であるから、接点を代入すると、
\(\displaystyle\frac{\partial z(1,1)}{\partial y}=2\)
となる。これらを接平面の方程式
\(z=\displaystyle\frac{\partial f(x_0,y_0)}{\partial x}(x-x_0)+\displaystyle\frac{\partial f(x_0,y_0)}{\partial y}(y-y_0)+z_0\)
に代入すると、
\(z=2(x-1)+2(y-1)+2\)
\(z=2x-2+2y-2+2\)
\(z=2x+2y-2\)
と求まった。これが接平面の方程式の計算方法だ。